【依那】   「おめでとうございます、早川優梨子殿。
        あなたには恋愛をする自由と、
        義務が与えられました……です!」


【優梨子】  「…………え?」

突然のことに、優梨子はしばらく固まっていた。

見たこともない少女が、見たこともない格好で、
偉そうに腕を組んでいる。

否、偉そうにしようとしているが、
威厳を最たるものとして色々足りていない。

だが、突然の停電、変なスポットライト、
妙ちくりんな格好で、妙ちくりんな事を
宣言する少女――。

――確実に『非日常』が動き始めているのを、
優梨子は感じ――